色白美人の母は、夏の日焼けで水ぶくれ。

私の母は、東北産まれの色白美人でした。

日本人離れした顔で、近所の人からはよく

「ハーフなの?」

と聞かれている母を、私は子ども心に誇りに思っていました。

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私が子供の頃、夏休みになると家族で海水浴やプールに出掛ける

ことがありました。

水着を着た母の、伸びた腕と足が真っ白で、まるで白人さんのようでした。

子供が好きな母は、太陽が降り注ぐビーチやプールで一緒に遊んでくれました。

しかし、そんな楽しい海水浴やプールの日の夜は、母がは決まって

辛そうな顔をするのでした。

ある時、何気なく

「どうかしたの?」

と私が母に尋ねると、

「日焼けした肌が痛くてね」

と言って見せてくれました。

母が見せてくれた肌は、腕や首、片や足、水着で覆われていなかった

部分全てが真っ赤。

しかも水ぶくれまで出来ていました。

母はお風呂に入っても体がしみて痛いと言っていました。

私は母がかわいそうになり、その母の皮膚の状態を見てからは、

夏休みに海やプールに行きたいと言わなくなりました。

私はどちらかというと紫外線を吸収しやすく、すぐに

日焼けをするタイプの子でした。

子供の頃は真っ黒に日焼けした自分の肌が好きになれなくて、

色白美人のハーフ顔の母を羨ましく思っていました。

私も年齢とともにどんどん母に似てきて、最近では母ほどでは

ないですが、色白肌になりました。

私も子供が生まれて親になり、夏休みには海に行き、半袖ではしゃいだ

その日の夜、真っ赤にただれた腕を見て、若かりし頃の母を思い出しました。

「色が白いとかハーフみたいだとか、そんなに嬉しくないのよ」

母がぽつりと言った言葉が、親になって分かった気がしました。

日焼けした腕が、痛くて辛い夜でした。